序章

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熱い・・・焦燥感で体も心も焼きつくように熱い・・ やめろ・・・本当は行きたくなんかない・・・だからこうして何も考えず 月だけを仰いで過ごしていたのに・・! ! 焼けつくような体の渇望に反して、心が、思考が徐々に痺れるような 冷たさに変わっていく。 やがて辺りは夕闇が経ち込め、夜の帳が辺りを包みだす。 無意識に引き毟った草原の雑草を地面に叩きつける様に男が立ち上がった。 燃えるような紅い髪に、緋色の衣を来た男の顔には、炎のような紅い隈取 がある。真紅の瞳とその姿からは陽炎のような紅い光が揺らめいていた。
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