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そこには、事態を把握しきれていないと言った風に、きょとんとした瞳の少女が
こちらを見ていた。
よく見ると、半身を起こしていた彼女の布団の横には、お茶碗が転がっており、
重湯が飛び散っていた。
碧 「ご・・・ごめんなさい・・・左手では 上手に食べられなくて・・・」
弥 「はぁ・・・?」
碧 「あら・・・熱い・・・」
弥 「!」
見ると まだ湯気の立っている重湯が彼女の膝元にも掛かっている。
薄い寝巻きのような物を着ているようだったが、通しているだろうと思われる。
弥 「馬鹿か!火傷してんじゃんか」
見渡すと部屋の隅に たらいと手拭いが置いてある。
弥々斬は思わずそれに手を延ばし、水に浸して絞り、彼女の膝の重湯を拭き取る。
゛俺・・・何やってんだ・・・ "
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