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彼女の虚ろな瞳にも力が戻り、至近距離で弥々斬の顔を見返す。
弥々斬は慌てて彼女の頬から手を離したが、まだ彼女を抱きかかえたままだった。
碧 「・・・うそ・・・治まった・・・?」
固まっている弥々斬の腕からするんと抜け出した彼女は、動く左手で、畳の上に
散らばった小瓶を拾い集めだして、その中から、一つを取り上げ弥々斬に見せる。
碧 「これを飲まなきゃ治まらなかったのに・・・」
彼女が手にした小瓶には、薄い橙色の粒が数粒入っていた。
弥 「なんかよく判らんが・・・まあ、良かったじゃねぇか。」
その時バタバタと騒がしい物音がして、背後から 素っ頓狂な声が聞こえた。
○○「ぎゃ~~!!! 弥々斬ではないかっっ!? 碧から離れろっ~ 」
振り向くとそこには先ほど薬草を摘みに行った筈の久遠が、総毛を逆立てて
固まっていた。
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