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「いらっしゃいませ」
店内に入ると、どこからともなく店員の声が聞こえてきた。
声の主を探してあちこちを見回した平八郎であったが、店員の姿は見つけられなかった。
そんな平八郎に気づいたのか、店員が話し掛けてくる。
「こちらですよ。下です」
「……!?」
声の聞こえた方向を見ると店員はいた。真正面だった。
平八郎の腰より下に店員の頭がある。
背が低過ぎて気づかなかったのだ。
「店員の鮫島(サメジマ)と申します。何かお探しでしたら案内致しますが?」
店員は自分の名札を引っ張り、簡単な自己紹介をした。
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