ペッパーズクエスト

Ｌｖ.０ 上

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　そして今、プレイ中のソフトがあの特典である。

　何のことはない。ただのＲＰＧ(ロールプレイング・ゲーム)だった。説明書などは付いていなかったが、平八郎はこのような２Ｄの伝統的なＲＰＧは得意であったため、何の問題もなくプレイしていた。

　画面構成からシステムを察して理解し、ダンジョンのパターンから隠し通路や宝箱を直観的に見つけ出した。
初プレイにしてアイテムの取り忘れなし、サブイベントのやり残しなし、フラグの回収は完璧、バグの応用まで見つけあっと言う間にレベルを上げて攻略した。

「全然歯ごたえ無いな。今度あの店に行ったら簡単過ぎたって言ってやろうかな」

満足しきれていない平八郎が独りごちる。

　時刻は午前６時。
平八郎はたった１時間半の間で、見事にボスの眼前まで迫っていた。