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「俺は岡田以蔵。お前は？」
「沖田総司…」
「沖田総司…か。お前は今まで会った奴らの中で一番強いな…殺すのがもったいない」
そう言って僕に向かって斬りかかってきた。
僕はそれをかわし、岡田の首を狙い、刀を振ったのだが…
…もう１人いるっ…!!
僕の背後に岡田の仲間らしき人物がいて僕の背中に向かって刃を振りかざした。
斬られるっ…!!
キィィンッ!!
と金属音が響いたと思ったら岡田の仲間はのけぞり、僕の背中には小刀を握った凛がいた。
「凛っ…!!」
「総司怪我は？」
「無いよ。それよりなんでついて来たんだ!!」
僕は凛を怒ったつもりだったのだが逆に怒られた。
「馬鹿総司っ!!私がついて来なきゃ死んでたでしょっ!!それに私、待ってるなんて一言も言ってないし」
ふんっとすねたと思ったら、小刀を握りなおして凛は岡田の仲間に向かって疾って行った。
「こいつは私が相手をするから!!総司はそっちに集中しなさいっ」
凛は僕にそう叫びながらも敵に斬撃を喰らわせていた。
敵は凛の疾さにかわすのが精一杯なようで、かなり押されていた。
「…おい。あの女も剣術を習っているのか？」
岡田は凛の動きに感心していた。
「…だったらなんだ？」
「いや？別に。」
ニヤリと笑うとまた僕に斬りかかってきた。
「あいつはお前の女か？」
「…お前には関係ないだろ」
「隠すことないだろ」
岡田は僕への攻撃を止めない。
僕は岡田に対して苛立ちをしていた。
「あんな女初めて見た」
岡田が凛を見る目つきを見た瞬間僕の中の何かが切れた。
キィィン…ッ!!
高い金属音が辺りに響いた。
岡田の刀は柄の近くで折れ、折れた刃は宙に舞って地面に突き刺さった。
「…凛の事が気になるのなら…この俺を斬ってから好きなだけ詮索しろ。」
「ヒュウ♪…かっこいいじゃん。なに？お前を斬れば何してもいいの？」
「斬れるもんならな」
刀を握り直し、怒りで熱くなった身体を動かし岡田に向かっていった。
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