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僕が16歳の時だったかな
海兎と再開したのは
その時僕は高校一年で、習い事の空手の帰りだった
時間は9時過ぎだったかも
あまり人通りのない、所謂シャッター街に通り掛かった時だった
グイッ
いきなり背後から押さえ付けられ、店と店の間に連れ込まれてしまった
壁に押し付けられ手で両手と口を塞がれる
押さえ付けてる奴を見ると、同じ空手教室の先生だった
僕が驚いている間にも、もう一人加わり二人がかりで服を脱がしはじめてきた
灰「っ」
先生がキスをしてくる
気持ち悪いぃ
スボンを脱がされそうになった、その時だった
海兎「こんな時間に何やらかしてるの?」
6年ぶりでも、僕はすぐに分かった
海兎だ…
海兎もすぐに分かってくれたらしく、一瞬驚いたそぶりをした
だけどすぐに真顔になり、気付いた時には僕は解放されてた
2人は慌てて逃げて行き、僕と海兎だけが残された
灰利「かい、と…だよね?ありがとー」
海兎「…」
海兎は無言で、僕の乱れた服を正してくれた
昔と変わってないなぁ
ポーカーフェースだけど、優しいところ
海兎「早く帰りな」
灰利「まって!」
行こうとする海兎にしがみついた
灰利「えっと…あ、海兎の家行っていい?」
今度はいつ会えるか分からない…
そう思うと、もっと一緒に居たかった
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