最愛の人を秘密が隔てる

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「ごめん…なんでもない」 兄さん。 秘密は嘘と同じかな。 言わない罪悪感と同じくらい、言ってしまうことの後ろめたさがある。 どうすることが正しいのか、分からないんだ。 「言ったろ、焦らなくていい」 水に晒されっぱなしの皿へと視線を落としていた私に、優しい言葉が降ってくる。
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