罪でも罰でもなく、償いに似せた逃避
4/8
読書設定
目次
前へ
/
572ページ
次へ
耳から携帯を離す気が起きない。規則的に耳を打つ電話の回線音を無心に追いかける。 そうしてみたところで窓を打ちつけてくる雨音は身体を皮膚をすり抜けて内から私を苛み。 歌うような母の声は回線音を詰め込んでも耳の中から押し出されない。 (兄さん…!) 何ひとつ告げてもいないくせに、だから縋るなんてしないから。 ただ呼ぶだけは自分に許した。 それだけがどうにか私に自分を保たせる。
/
572ページ
最初のコメントを投稿しよう!
452人が本棚に入れています
本棚に追加
広告非表示!エブリスタEXはこちら>>
前ページへ
次ページへ
スターで応援
1,822(あなた 0)
小さく
文字
15
大きく
狭く
行間
1.8
広く
白
黒
クリーム
ゴシック体
明朝体
まとめてページ表示
指定なし
5ページ表示
10ページ表示
15ページ表示
ページコメント表示
ページスタンプ表示
最後に読んだページを自動で保存
最初のコメントを投稿しよう!