今日の向こうが崩れる音を聞く

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「…兄さんが」 「ん?」 肝心なことはまだなにも言えないけれど、少しだけでも話せることは話そう。 こんなに思いやってくれる裕司郎の前では、親友でありたい。 「私、兄さんがいるんだ。言ってなかったよね」 「…うん。初めて聞いた」 「ごめん。色々あって、ずっと言えてなかったんだけど…あのね、私、」
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