暗闇の引力で光の外へ

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「…でも」 すくんでしまいそうな両足を気力で進めながら、母の姿を見たときから脳裏にあるのは兄さんの顔。 「兄さんが帰ってきたら」 「私のためみたいなふりして、見事な保身ね」 放られた言葉に一瞬思考が止まり、歩んでいた足も凍りついた。
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