暗闇の引力で光の外へ
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真っ白な頭のまま呆然とそんな母の背を見送る。 …その先に、今いちばん居てほしくなかったその姿。 (なん…で…) 普段動じることのない漆黒の瞳が、この光景に愕然と見開かれ、私を見つめていて。 「…兄さん…」 自分の唇が囁いたと同時に、絶望した。
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