産声をあげたのは命じゃない

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『あとは連だけ…なのに、あの子はまだ私のもとへ来てくれない。わかってるの、お前が連を引き留めてるんでしょう?』 言いようのない虚無感が私の中身を空にしていた。 抜け殻だけが本当はする意味もない息継ぎを繰り返している。ずっとずっと前から。 息をする意味を、生きる理由を、だから私は自分で探した。
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