手を放した。自由になってと。

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「うん」 怒りもせず許すとも言わずに私の「ごめん」をただ頷いて受け止める。 私が黙っていたことを、責めてるわけじゃないからこその受け止め方だった。 「あのさ。センセに、全部話してもいいか?」 思案するまでもなく私は頷いた。 先生にも、隠す必要はもうない。
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