452人が本棚に入れています
本棚に追加
「結局、みんな巻きこんじゃって…ごめん」
「そんなふうに思ってない。気ぃ遣うクセ、治せって言ったろ」
「…それ、兄さんにも言われた」
「え?」
「そんなふうに思ってない、って」
「そうだな。男から言わせれば、何の迷惑もかけない女は可愛くないな」
「ふふ…そっか」
裕司郎の軽口に思わず笑いを引き出される。
(ありがとう)
いつも救ってくれて。
「じゃあ、センセに話してくる。メシ出来るまで寝てろよな」
「うん」
立ち上がってもう一度私の頭をくしゃりと撫で、裕司郎は寝室を出て行った。
最初のコメントを投稿しよう!