別離が喪失を運んでくる

2/4
前へ
/572ページ
次へ
裕司郎が全てを話し終える頃には、驚愕で喉に息が詰まるほどだった。  「あの子は…ずっとそれを隠してきて…?」 それだけようやく搾り出せば、向かいのソファに座していた裕司郎が静かにうなずく。 「なんてことだ…」 あの子はそのうえで、ついに連までを。 明伎。 (君にとって連の存在はどれほどだったか) 知っているからこそ、君の絶望はとうてい自分には計り知れない。 そして何より。
/572ページ

最初のコメントを投稿しよう!

452人が本棚に入れています
本棚に追加