一つになれない、同じ愛なのに

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「心配しなくてもちゃんと居るから、眠ってろよ」 「そうね。でもなんだかもったいなくて」 「俺も少し…疲れたから。母さんが寝てくれないと俺も眠れない」 「ああそうよね、わかったわ。でも、」 「?」 「最後まで傍に居てね」 単なる会話の流れなのか、別の意味を含んでいるのか。 「…お休み」 答えずにそれだけ言えば、十分に満足したらしい母はもう一度幸せそうに笑顔を見せて、瞳を閉じた。
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