一つになれない、同じ愛なのに

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「…、」 どれほどそうしていたか。 眠りに落ちることなく思考していた頭の中に、携帯のバイブ音が届く。 立てた片膝に預けていた顔を上げれば、いつの間にか室内はおぼろげな朝の光を取り込んでいる。 上着の脇に入れていた携帯を取り出して画面を開く。ディスプレイに表示された名は予想通り、脳裏に浮かんだ人ではなかった。
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