一つになれない、同じ愛なのに

13/14
前へ
/572ページ
次へ
『あなたには…あなただから、言えなかったんだと思います』 俺の無言を汲み取って、裕司郎がぽつりと呟く。 「ああ…そうだな」 でも俺だからこそ、あいつにとってどんなこともさらけ出せる人間も、俺でなくては意味がないんじゃないのか。 それができなかったのなら、俺はやはり明伎を守れる存在になり得なかったということ。 (お前にとって俺は、なんだった?) なあ、明伎。
/572ページ

最初のコメントを投稿しよう!

452人が本棚に入れています
本棚に追加