清算の雨に傘はいらない

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兄さん。裕司郎。先生。 みんなの無償の優しさになにも応えられない自分がたまらなかった。いつも。 そうやって卑下して生きる、これからも変わりないだろう自分を、私はもう諦めたい。 抑え込んできた自己嫌悪はとうとう逆流して、その本流に私は呑まれて、負けたのだ。 これ以上みんなを巻き込み続ける覚悟がない。 だから。
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