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呟いた俺に裕司郎も顔色を変えて同じ方向を見た。
厚い雲に月の光も遮断された暗い外は、店内の音楽をかき消すほどの大雨で窓を埋める。
(明伎―――…?)
最近の雨では考えられない激しさで窓を叩きつけてくるその雨に、なぜか、胸がざわつき始める。
「明伎は大丈夫なのか?」
強い胸騒ぎを覚えて問えば、裕司郎は頷きながらも複雑に表情を陰らせる。
「ちゃんとセンセに任せて出てきたから…傍についてくれているはずですけど」
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