ただ、君の幸せを願う涙

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「…!」 それはようやく自宅にほど近い道に出たところだった。 歩き続けていた足が歩みを忘れる。 夜闇にとじられた視界でも焦点が合うほどこんなときにも、私の目はその姿を乞うていたのか。 降りしきる雨の中、まるで私がここへ来ると分かっていたように真っ直ぐこちらを見つめてくる目。
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