ただ、君の幸せを願う涙

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「…きだよ…兄さんが好きだよ…」 好きだよ。たくさんの嘘を重ねてきたけれど、それだけは嘘にできなかったよ。 離れると決めたのに、でも兄さんを好きでなくなることはできなかったよ。どうしたって好きで、それが苦しいのに、好きで。 「好きだから…独りで行くんだよ」 この気持ちは命の一部なんだと知ったんだ。 きっと死ぬまで私は兄さんを好きなんだと。
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