ただ、君の幸せを願う涙

25/26
前へ
/572ページ
次へ
「ごめんなさい兄さん…ありがとう…」   今まで何度も胸にしてきたごめんなさいとありがとうを、兄さんの背に回した腕に強く込めれば、 同じだけの力で抱き締めてくれる兄さんは声にならないさやかな声で明伎、と呼んだ。 祈るような声だった。
/572ページ

最初のコメントを投稿しよう!

452人が本棚に入れています
本棚に追加