これは、いつか幸せになるための約束

7/15
前へ
/572ページ
次へ
「なんで…お前、まだそんなこと」 「ううん、ちがうよ」 手は繋いだままこれ以上なく見開いた目を私に向けた兄さんに、しっかりと首を振って見つめ返す。 私を繋ぎ止めてくれる兄さんの手にもうひとつ自分の手を添えた。 今の私の気持ちが、決意が零れ落ちないように、十の指の全てで兄さんに伝えるために。
/572ページ

最初のコメントを投稿しよう!

452人が本棚に入れています
本棚に追加