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叱られる、と身構えて思わず目をつむったけれど、虚を突かれた形でむに、と頬をつねられた。
「ゆうしろ、」
「いいとも言えないけど…悪くもない」
「え…」
「気づけなかった俺達も、悪かったと思う?」
「思わないっ!」
「ん。そーゆーこと」
摘ままれていた頬が解放されて、今度はその手で頭を撫でつけられながら、無表情だった裕司郎はそこでやっと笑みをみせてくれる。
心配も迷惑もかけなかったはずはないのに。誰も悪くないと言ったこの親友はやっぱり、親友だった。
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