「さよなら、明伎」

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俺へのあと一歩を踏み出せない明伎に、俺は笑んでみせた。 「俺も、怖い」 ハッと顔を上げて見開かれた瞳に、笑みを深くして頷き返す。 「俺も怖い」 お前のいないこれからの日々を、明日の俺は受け止めていけるのだろうかと。 本当は怖い。
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