「さよなら、明伎」

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「ありがとう…兄さん…」 「…ああ」 「一緒にがんばってくれて…ありがとう…っ」 いつだって弱くて強かった、この小さな身体が愛しくて、愛しさが胸を突く痛みにも変わって。 けれどこの痛みこそ俺たちの恋だったから、だから決して悲しいものじゃなくて、俺はできるだけそっと明伎の背を抱き締める。痛みごと。
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