大人へ、未来に一番近い今へ

12/13
前へ
/572ページ
次へ
「ピアスも開けてるし。なんかますます美人になった」 髪もピアスも始めた理由は女々しいから、褒められると逆に困ってしまって、私は曖昧な笑みで耳にかけている髪を触れた。 「髪は…過ぎた時間の長さ、一番よく分かるから」 「……、」 「あ、でも仕事中邪魔だから、もう切っちゃおうと思ってるんだけど」 「だめ。そのままでいいよ、似合ってるから」 妙に頑固な口調で言うものだから思わずわかったと頷いてしまう。
/572ページ

最初のコメントを投稿しよう!

452人が本棚に入れています
本棚に追加