あの頃未来だった場所で、あなたを待っている

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「ほい、口開けて。センセも食べなよ」 「じ、自分で食べるから」 「なに人目気にしてんの、部屋では食べてくれるのに」 「ゆ…っ!!」 赤くなったと思った間にさっと血の気を失った先生の顔色に、裕司郎と一緒になって私まで大笑いした。 (…幸せそうだな)  じゃれ合うふたりを前にすると、いつも羨望の塊がごとりと胸の底に落ちてくる。
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