「おかえり、兄さん」

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「わたし、も」 兄さんと生きてきたあの頃の記憶は、鮮やかな原色のまま私の中にあるよ。 あの頃と同じ私じゃない、約束もしていない、でも。 「ずっと兄さんが、好きだったよ」 ずっと、離れてもずっと。 自分の何が変わっていっても、兄さんを好きな気持ちだけ、一緒にここまでたどり着いたよ。 だってあの頃も今もいつだって、兄さんは私の生きる理由だから。
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