夢は日々へ羽化をした

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「いつものようにふたりで朝食を済ませて、俺は先に家を出ようとして」 その背中に母の声は投げかけられた。   振り向くと、イスに腰掛ける母は横顔だけを見せて、朝食の後片付けを終えた何もないテーブルに手を組んだまま、もう一度口を開いた。 『今まで、居てくれてありがとう』 『母さん?』
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