夢は日々へ羽化をした

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ねだる子供たちの群れは小さな裕司郎の集団でも見ているようで思わず笑いが漏れる。 私も親友も兄さんもそんな子供たちにならって、みんなでおやつの時間の始まりだ。 ひよこ型にくり抜かれたクッキーを一枚つまみ取りながら、私はちらりと向かいに目を向ける。 と、盗み見るつもりが思いもよらず兄さんと視線がぶつかって。 え…、と目を丸くした私に兄さんはふっと苦笑した。
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