夢は日々へ羽化をした

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「笑ってるお前…久しぶりだったから」 「え、」 ずっと私を見ていたらしい兄さんは、そこで目元を優しく緩めて。 「いい仕事、見つけられたんだな」 そう言って、そっと見守るように微笑んだ兄さん。 私の姿が兄さんの目にそう映っているのなら、この未来を信じて切り開いてきた過去の自分は、今やっと昇華されたのだーーー雨が虹へ生まれ変わるように。
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