4人が本棚に入れています
本棚に追加
移動して、質素な一部屋…お互いに返り血を洗い流し、新しい服に着替えた所です。
「あんた、だいぶと攻撃されていたみたいだけど怪我した所はないの?」
「ないよ。俺に憑いてる悪魔は、‘リヴァイアサン’何者の攻撃も受け付けない全悪魔中最硬の防御力を誇る悪魔だよ。そう言えば、ねぇちゃんに憑いてる悪魔は誰だ?」
「ブエルよ…」
「治療の悪魔、それにソロモン72柱の一柱か。意外と大物が憑いてるな。」
マリアは、膨れながら、
「大物でも大事な時に助けてくれないのなら意味がないわよ!!」
「ぐちぐちと、嫌味を言う小娘ね」
と、マリアの背後に車輪に磔にされた女性の死体が浮かび上がった。
「私は、治療専門なの、戦うこともできないこともないけどあれだけ大勢を相手にすることは不可能に近いわね。それに、私が出ていたらあなた動けないじゃない。捕まるのが早まっただけ、だから出なかったの。」
「ふん!それくらい分かっているわよ。ただ愚痴りたかっただけ!!」
顔を紅潮させてマリアが言い訳した。
「それより、あなたの悪魔、リヴァイアサンなのよね?もしかして、瑛国の悲劇の悪魔憑きなんじゃないでしょうね?」
「そんなわけないだろう、瑛国の悲劇は200年前の出来事。当事者が生きているわけないだろう。もし生きてたとしても相当の年寄りだぞ。」
「それもそうね、ところで自己紹介がまだだったわね、私は‘東條マリア’あなたの名前は?」
「名前は、ないずっと昔にすてた。気になるなら、そうだな…‘エル’とでも呼んでくれ」
「なにそれ?まあいいわ。エルあなたその右目はどうしたの?」(エルの右目は眼帯で覆われている)
「きにするな、一種の封印だ。ところでこれからどうする。」
「どうするって?」
「契約の内容だ。何を差し出し、どのような見返りを…」
「? どうしたの急に黙って…」
瞬間、部屋の北側の壁が崩壊して瓦礫が飛んできた。
最初のコメントを投稿しよう!