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『あんたが好きだ…
って言ったらどうする?』
あまりにも不器用な告白に
私は思わず笑ってしまった。
思い出した今も口元が緩み、
照れくさい気持ちになる。
「何笑ってんだよ」
「ふふ、何でもないよ」
ココアを一口飲むと
身体全体がぽかぽかと
温かくなった。
滝川くんとココアで
私は心も身体も日だまり
みたいに温かい。
まるで彼は…
「お前ってさ」
「?」
振り向くと、
彼のまっすぐな瞳と
視線が交わった。
色素の薄い瞳を私は
何度キレイだと思っただろう。
「お前って…ココアに
似てるよな」
それを聞いて、私はまた
笑ってしまった。
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