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太陽の光を受けて、
すくすくと育つ花たち。
私の楽しみは、その花を
育て観察すること。
「ふふ、今日もみんな
キレイだよー」
「なっちゃんは今日も
花に喋ってるの?」
「!」
私は振り向かず、
眉を寄せた。
「…先輩、何の用ですか?」
きっと私の後ろでニコニコ
と微笑んでるであろう先輩
に私は不機嫌そうに尋ねる。
ふわふわの金髪に
くりっとした大きな瞳が
印象的な南先輩。
学年問わず女子に人気な
先輩と私は、ひょんなことから
"顔見知り"になってしまった。
あれは確か、2年の始め…
『花壇の花が欲しい?』
南先輩は、好きな人に贈る
花が欲しいと言ってきた。
『そう♪ 花をプレゼント
して告白するつもりなんだ』
その時、私が思った先輩の
印象は、"図々しい人"。
それは今でも変わって
いなかった。
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