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「邪魔なんだけど。」
興味がないと主張するよう淡白に言うと、女はびくりと身体を震わした。
「ああ。君、まだ居たの?」
恭夜の態度に、アーリィのニヤけた顔が消えていた。
そしてこの部屋の主である彼は先程まで事情を交わしていたであろう女に吐き捨てた。
「もうお前に用はない。サッサと立ち去れ。役に立たない奴隷めが!!」
思い通りに恭夜の気が引けなかったので使い捨てらしい。
女の顔がみるみる内に青ざめてゆく。失敗したのだと自覚したのだろう。
「だって、ご主人様がここに居ろと…!!」
「黙れ!奴隷の分際で口答えするとはけしからん奴だ!!」
女はもう蒼白以外の何者でもない。全身をガタガタと震るわしていた。
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