ほととぎす

☆★３★☆

豪華客船の大ホールで立食会は行われた。

テーブルの上に所狭しと並べられた豪華な料理たち。

ガヤガヤと行き交う人々は正装し、華々しい社交界の会話が飛び交っている。

立食会とは即ち、会話を行う場なのである。

政界、裏業界の取引が主に行われていたが、その殆どは自分達の自慢話になってゆく。

称賛、妬み、優越感…。様々な感情が渦巻く世界。

自分に無い物を欲しがったり、人に無い物を誇張したがるのは人の性なのだろう。

欲がこの世を支配する。