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突然グイっと腕が引かれて、 振り返ると上品なスーツをピシっと着た金髪の男が青年の腕を掴んでいた。 男は苛々と青年の名前を呼ぶ。 「捜したんだぞ。キョウ!」 これが俺の名前。本当は日本マニアな祖父が「恭夜」(キョウヤ)と名付けてくれたのだが、男が呼びにくいからと「キョウ」と短縮されてしまった。 「ん。ごめんね、アーリィ。」 俺がそう言うと、アーリィと呼ばれた男は目を細めて笑う。 彼の名前はアーリネス・モグレット。政界では名の通った男である。  
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