プロローグ……

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対空火砲の弾幕を避けて上空へ向かう 機銃の弾幕はまるで光の線を描きながら男性の機体を掠め 空を切る音が聞こえそうなほど近いものもあった 「皆はどうなったのだろうか……」 男性は旋回し、味方の方向を確認すると もはや味方は見えないほどに遠くなっており 男性はほっと息を吐いた 「ふ、もう十分か……わざわざ撃墜されてやる理由も無い 帰ろう……」 相変わらず火砲は自身を狙い 遠くでは新手の敵戦闘機がこちらに迫っていたが 男性は華麗に弾幕を避け、敵戦闘機とのニアミスを繰り返しながら基地へと帰還するべく後退する 「しつこい奴等だ……」 男性は後続の敵戦闘機に眉を潜めながらゆっくりと高度を上げる 数機の戦闘機は男性を追いかけて高度を上げたが 次の瞬間に粉々に粉砕し 敵軍を恐怖におとしいれたサイレンが響き渡った 「バカな……スツーカ?」 すれ違った機体に男性は目を見張った
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