847人が本棚に入れています
本棚に追加
亜夢はすぐに族の奴等と仲良くなっていった。
その頃は、亜夢の事なんか気にしていなかった
…いや、気にすることが出来なかった
『黒蝶』の人数も、その頃から200人以上いたし、その上、家が大変だった時期とかぶり、たった一人のメンバーを気にしてなんかいられなかった。
…それが悪かったのか?
あいつは、最初から俺の事を異様に嫌っていた
誰かが俺の事をかばって怪我をしたときは、仲間の心配をする前に、俺をせめだした
『お前がいるからいけないんだ』
『なんでお前なんかが、ここにいるんだよ?!出てけよ!!』
毎日、会うたび言われた
そういう時は馨が来て、亜夢を止めてくれていた。
…だけどある時から、馨も亜夢につくようになった
いや、ある一言から…か?
馨が喧嘩で勝って、倒した相手を呆然と無表情で見つめていると、亜夢がやって来て、
『…お前…寂しい奴だなっ!!』
と、言ったときから
その時から、亜夢が俺に何を言っても黙って見ているか、時には亜夢と一緒に、俺に文句を言ってきた。
そして、亜夢が俺の文句ばかり言うから、俺に対する族の奴等の態度も変わっていって…
そうなると、俺に味方するような奴はいなくなった
…俺は、一人で居ることが多くなっていき
そしていま、完全なる一人になったって訳だ。
多分結構前から予感はしてた。
でも、気のせいだろうと無視した。
…じゃねぇと馨の側にいられなかったから
所詮、現実逃避ってか?
,
最初のコメントを投稿しよう!