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俺が殺意を込めてんのには、このクラスの誰も気がつかなかったみてぇだ
糞みたいに幸せな奴等だな
まぁ、もちろん亜夢が気付くはずもなく、笑顔で俺に「よし、許してやるぞ!」って言ってきた。
……なんで上からなんだよとか考えながらも、俺はありがとうとだけ返して、ニッコリ笑う。
コイツの前での笑顔はいつもよりきちぃな…
頬がひきつきそうになるのを堪えて、亜夢に笑顔を向けていると、亜夢は俺の顔をガン見しながらまた喚きだした
「なぁ!!お前のその眼帯の下ってどうなってんだ!?見せろよ!!俺ら友達だろ!?」
…あぁ?…コイツ何語喋ってやがんだ?
俺は突然すぎて、亜夢のいいたいことがわからずに無言でいた
そしたら、亜夢は、なんか喚きながら俺の顔に手をのばしてきた…
その手は俺の右目についている眼帯に伸びる
あぁ…コレか
好奇心旺盛なことだな、おい
…その好奇心がテメェの身を滅ぼさなければいいけどなぁ?
俺は亜夢の腕を軽々よけて、肘の裏の関節に手刀を落とす
…トンッ
軽く叩くだけで腕の力が抜ける亜夢
「…っ!」
…は?
…そこまで痛くねぇハズなのに、腕を抑えて涙目でこっちを睨む亜夢
…なんだこいつ
…あぁ、ほかの野郎からの同情でも求めてんのか?
確かに周りから見れば…俺が亜夢に暴力をふるったように見えるな
俺が未だ笑顔で亜夢を見ていると、
「…おい、そこのテメェ…」
後ろから怒気の含んだ声が聞こえてきた
俺が振り向くと、ソコには資料に載っていた端正な顔の男…
髪は薄い茶髪、目は髪より濃い茶色の男
この学園の生徒会長、東雲 朱雀(シノノメ スザク)
亜夢の取り巻きの一人
俺の復讐に絶対必要な…駒。
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