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SHU SIDE
亜夢が出て行った後、すぐに一時間目の授業、数学が始まった
俺は着流しの裾を少し気にしながら席に座り、クッソ簡単な授業を真面目に受ける…
フリをする
チッ…ってか、こんなんやってられっかよ…つまんねぇ…
正直、俺には高2の問題は簡単すぎた
ある程度頭のつくりのいい俺は、2回聞けば覚える
だから偏差値のくっそたけぇこの学園に入れた訳だからな
あぁ、そういえば俺は余裕だったけど棗は…
……アイツ、馬鹿だったんだな
1年一緒にいたが棗が馬鹿ってのに気づいたのは、1ヶ月前ぐらいに、どの位できるか見極めるために練習テストを受けたときだった
アレは馬鹿ってか、アホ?
いや、アイツ理数系は俺よりできてたな
…ただ、国語が…古典が…その前に日本語が…糞だった。
…棗1人、裏口転入なのは言うまでもない
無駄な金使わせやがって
端金だけどな
ノートを広げ、なるべく真面目だと思われるには棗と連絡を取ることも出来ずに
俺は黒板の文字をただノートに書き写し、ずっとそんなことを考えていた。
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