13人が本棚に入れています
本棚に追加
周りのみんなも水分補給したり、おしゃべりしたりして、体を休めている。
まだ、村を出て1~2時間だから、そこまで疲れていないが、あと数時間は歩かなければならない。
空は雲で覆われていて太陽が昇っても光はささないから、昼間でもあまり暑くはならない。
それはありがたかった。
暑くなったら拓斗や麻美はすぐ疲れてしまうだろうから。
「ねぇ、里奈!手出してー。」
拓斗が楽しそうにニコニコしながら話しかけてくる。
なんだろ? と思いながらも手を言われたとおりに出すと、拓斗はポケットから何かをとりだし、私の手のひらに置いた。
置かれたのは小さな金色の指輪だった。
「村から持ってきたの?」
「うん。これ、お守りなんだよ。
でも、僕は、いらないからあげるー」
「あげるって……」
最初のコメントを投稿しよう!