短編。

アルミ缶の上にアルミ缶

テレレッテッテッテ
テレレッテッテッテ

後ろから某クッキングのテーマが聞こえて、振り返ったら楽しんでるだけの森田くん。

が、歌いながらものすごいスピードでアルミ缶を積んでいた。

楽しんでるだけだと思って油断していた！
もう手が見えないよ？
大丈夫なのあれ、おかしいよ？

見なかったことにしようとゆっくり前を向こうとしたら、

｢いやーこれは完全に勝てるっしょ！勝者には何かあるっしょ！何でも一つ言うこと聞くとかだったらどーしよ！オレ、しょーじき三人から甘く見られてるよね、絶対。見返しちゃう？えげつないコトしちゃう？オレ！｣

って、おっとりしてるはずの森田くんがすごいこと言ってました、まる。

そのあとは怖くて(後ろを振り向くのと、森田くんが勝つのが)俺もものすごいスピードのつもりで空き缶タワーを積み上げた。