10年前

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金色の光も、通学鞄も、揺れる瞳もいつものまま。 いつも彼が眺めるばかりだった彼女が、そのとき初めて自分の瞳に彼を映していた。 おはよう、今日は学校行かないの。彼女は驚いたように言った。 うん、とだけ答えて、彼が微笑んだのが分かった。
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