いつの空かは忘れたけど

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   その日の君は泣いていた。  哀しいから泣いているのか。  それは君にしか分からないけど  泣き終えた君のおかげで  遥か先まで碧く透き通り  七色の橋が掛かる。  君は泣き虫だから  また何度も泣くだろう。  また何処かで泣くだろう。  そして、またあの橋を掛けて  笑顔にさせてくれる。  君が泣くと笑顔になる人は多い。  僕達〝ヒト〟という生物は  最低な生物だ。  だけれど、君が大好きな生物なんだ。  何故なら、僕達は君の下に居続けているのだから。  
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