安心できる僕がいた。

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   僕は良く皮肉を言う。  自分を護る為に皮肉を言う。  その最低な言葉で  どれ程のヒトに迷惑を掛けただろうか。  傷付けたのだろうか。  ただ、そんな日々でも  前を向いて生きてきた。  前だけを向いて生きてきた。  後ろを振り向くのが  恐くて怖くて  前だけを向いていた。  そんな日々の最中に  後ろから声がした。  「ねぇ。前だけを見ていたら忘れちゃうよ?」  君の声がした。  「君が歩いてきた道を」  振り返れば、君がいて……。  
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