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「やっべぇー遅刻だっ」
足音の正体は、ここの生徒らしき、男子学生。
閉まっている校門を乗り越え、校舎へ走って行った。
よし。
あの子をターゲットにしよう。
僕は人間界の生き物じゃないから、人間界のものには触れられない替わりに、建物を通り抜けることができる。
僕は彼を追った。
足が速くて見失ったかと思ったけれど、その心配はなかった。
二階に上がった途端、手前の教室から笑い声がした。
覗いてみると、いた。
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